2012年5月6日日曜日

奥のちゃり道。青森から仙台まで。

2012年4月29日(日曜日)

今年のゴールデンウィークは、青森から仙台まで走ります。
今年は、東北観光博のキャンペーン中で、国を上げての東北観光の盛り上がり。
何かにつけ、すぐブームに乗りたがる性格のボクは、
「そんじゃ、ちょっくら、東北さ、行ぐべ。」とやってきたわけです。


本日の走行予定です。
青森空港を出発し、弘前城を見物してから、黒石温泉まで走ります。

大阪伊丹空港を8時40分に出発、青森空港は10時10分着です。
11時前に、自転車を組立て出発です。
「えっ!?なに、この雪。」
もう5月というのに空港前の歩道は、雪で埋まって走れません。
「寒いか?」と、聞かれればそうではない。 本日の気温20℃です。
気持ちの良い暖かさ。 サイクリングには、申し分の無い天気。
邪魔な雪と思いつつ、雪を見る機会の少ないボクにとって、この時期に雪を見られて、ちょっと、嬉しい。
誰も見ていなければ、雪の上を歩いて行きたいくらい。
(あっ、いや、実は少し雪の上に乗って、嬉しそうに歩いてみました。)


青森空港から弘前市内を目指します。
青森空港は山の上にあるので、快適に道を下っていきます。
走っていて、気持ちの良い道が続きます。
向こうに見えるのは岩木山。


岩木山です。標高1624m。津軽富士と呼ばれています。
走るごとに、だんだんと大きく見えてきます。
ちょっと、苦しいかも・・・。 でも、見ようによっては富士山に見える。見える。


お昼過ぎに、弘前城に到着で~す。
弘前城は桜の名所。(外堀沿いに桜が咲いています。)
たっくさんの人で、お城の周りは賑わっています。
他の人の迷惑になるので自転車から降りて押して歩きました。

内堀の桜です。お城の中もすごい人。自転車は駐輪所に置いてお城を散策です。

弘前城の天守閣です。
江戸時代から続く本物のお城です。
現存の天主閣は、姫路城を初め12城しかありません。
「来ちゃった。来ちゃた。」ボクは弘前城で、9つ目の現存天主閣制覇。
残り、みっちゅ。

弘前城で2時間くらいすごしました。弘前と言えばねぷた。
「ねぷたが見たい。」と、津軽藩ねぷた村に行きました。(入館料500円)
2時過ぎに、弘前城の横にある津軽藩ねぷた村に到着です。
中では、ねぷた祭りの説明と太鼓の実演をしてくれます。


表の絵は、こんな風に武者絵です。

裏の絵は、こんな風に色っぽい女の人の絵になります。

金魚ねぷたです。

津軽じゃみせんの実演がありました。
2時40分から約15分間の演奏です。
こんな近くで本物の津軽じゃみせんを聞けるなんてラッキー!!

3時半に、おそば屋さんの「高砂」で、少し遅いお昼ごはんです。
食べログで、弘前市内ではトップの評価。
ざるそば 700円です。
なっかなか、持って来てくれません。20分以上待ってやっと食べることができました。
ここは、弘前。関西とは違うのです。時間がゆっくり。みんな文句を言わずに待っています。
お腹が空いていたのですぐ食べちゃいました~。3分で「ごちそうさま。」


弘前市内から、黒石温泉に向かいます。
だらだらと、上り坂。でも、結構良いペースで走ることができます。


17時半に、黒石温泉(板留温泉)の「旅の宿 斉川」に到着です。(1泊2日朝夕食付き8,400円)

さっそく、温泉に入ります。
久しぶりの天然温泉。東北は、温泉天国なのです。
源泉掛け流し。お湯が浴槽からオーバーフローして流れ出ています。
源泉の出口には、コップが置いてあり、飲み湯もできます。
これぞ、本物の温泉の証拠。
お風呂に浸かれば、お湯があふれ出ます。
これだけ広くて誰も入っていません。 普通泳ぎませんか?泳ぎますよね?ボクは泳ぎました。
平泳ぎでスイーっと。お湯がまた、外にジャバーン。

奥の扉を開けると・・・。
そこには、釜風呂が2つあります。
温泉が注ぎこんでいます。
お風呂に入ると、お湯がジャボーンと外にあふれ出ます。
これぞ、温泉のだいご味。
子供のお風呂遊びのような気分。温泉って最高!!



お風呂から出て、机に向かって座っていると机の上に
「かめむしのてがみ」が置いてあります。
それがこれ。
「ついうっかり宿に入ることがあります。ぼくをみかけたら宿の人に教えてください。
小心者で触られると臭い匂いがでちゃうんです。」
と、書いてありました。
奈良県に住むボクは、かめむし君の強烈な匂いは嫌っちゅうほど知っています。
「へー。面白い。」と、思って、ふと、窓の障子を見ると、
「ワッ!!」
見たこともないくらい大きなかめむし君がとまっています。
体長1cm以上あります。
こんなのに、臭い液を出されたら部屋がえらいことになります。
そっと、障子とガラス窓を開けて、出そうと試みますが、気が弱い上にバカなのか、反対方向に歩いてきます。
「ちゃう。こっちや!!」と、言いつつ5分くらい奮闘して、やっと部屋から出す事が出来ました。
ほっとして、障子を閉めると・・・。
「ワッ!!」
反対側の障子にも、これまた大きなカメムシ君がもう1匹おられました。
「もう無理。ボクには無理。」と、宿の人に連絡したのでした。


夜ごはんです。
豚しゃぶ、ホタテの他に、山菜などの小鉢が付いています。



てんぷら出た後に、鮎、おそばが出てきます。
「ボクさ、おそば専門店で食べて来たところなのよ。」
と思いつつ食べてみると、このおそばも、ナカナカのもの。




温泉に入って、美味しいご飯を戴いて、こりゃ、いきなり東北旅行全開です。

本日の走行距離は57kmでした。


2012年4月30日(月曜日)

朝早く起きたので、ちょっと近所をサイクリングです。

薬師寺 境内にある石割り楓です。
黒石市指定天然記念物です。
樹齢400年~500年で、根元周りは、6.1m。樹高は11.8mあるそうです。


石割楓の下に、松尾芭蕉の句碑がありました。
なんで、こんなところに松尾芭蕉?
と思いましたが、そうです。そうでした。
「奥の細道」の芭蕉さん。
いわば、東北は芭蕉さんのホームグラウンド。
東北中くまなく歩きまくっておられます。




朝のサイクリングの後は、温泉に入って体を暖め、がっつり朝ごはんをいただきました。

本日の走行コースです。
まっ、十和田湖が、メインですわな。かなり、かなり厳しいコースです。

宿を9時に出発。
十和田湖を目指します。
十和田湖は火山の噴火でできたカルデラ湖。
とっても、とっても、高い場所にあるので、自転車で行くのは大変。
本日は、朝から気合いが入っています。

十和田湖目指して、ひたすら高度を上げます。
横の渓流が綺麗です。
でも、この渓流は十和田湖から出たのもではありません。
十和田湖から流れ出る川は、奥入瀬川ただ一つです。


それから、こんなヘアピンカーブや、


こんな道を走って高度を上げて行きます。
息が切れて、ハーハーです。汗が額から流れ出ます。
十和田湖は、そう簡単に見ることができないのです。

やっと、十和田湖に到着します。この先に、滝ノ沢展望台があり十和田湖がみえるはず。
右に行けば、本日のお宿の鹿角市へ行きます。(近道です)
左に行けば、御鼻部山展望台から、子の口(観光船の発着地があります)です。
ここで、標高700m。(疲れましたが、まだ元気。) 
時刻は11時半。(時間に余裕はある。)
あと300m標高差があるけれども御鼻山展望台へ行きますか? ねっ?

高度を増すごとに、雪が半端なくなります。(2~3mあります。)
「青森県に雪崩注意報が出ています。」
と、朝にTVの天気予報で言っていました。
「なだれって、今、この季節に何で?」と思っていましたが、現実味を帯びてきました。
「なだれの場合、何処に逃げれば良いんですか?」

1時間かけて、やっと、やっと、分かれ道から標高差300mを走り、展望台の看板が見えてきました。
なんと標高1011mあります。
この標高差を走るのは、ハンパ無しです。
これだけの標高で、雪だらけの道なので、気温は、低いはず。
(10℃は切っていると思います。)
なのに、汗まみれになっているのは、な~ぜ?
額から、汗がポタポタ。背負っているリュックサックも汗でビッショリ。

ボクの標高計(カシオ Protrek)は1005mを表示しています。
この時計を買ってから最高値の表示です。
御鼻部山展望台から見た十和田湖です。
ガイドブックによると、
「十和田湖全域を見渡せる展望台はここだけ。絶景が望める。」とのこと。
ん~。 確かに、全域を見渡す事が出来ますが、薄いカスミがね。
「カスミが晴れないかな~。」と、10分くらい粘りましたが・・・。ダメです。
ここに来るに、とっても、とっても、しんどかったのに・・・。
待っている間も、アベックが入れ替わり立ち替わり。
「キレイな十和田湖だね。でも、君の方がもっとキレイだよ。」って言っているような・・・。
え~い。うるさいわい!!人前でベタベタするな~!!


体が冷えてきたので、ウィンドブレーカーを着て、展望台から十和田湖へ降りる道を進むことにしました。
このまま、周回道路を走れば、十和田湖に着きます。
後は、十和田湖から、鹿角市へ行く際に通り峠(発荷峠)以外は、きつい上り坂はないはずです。

「おっと。」周回道路が、まさかの通行止め。
あと5kmくらいで子の口のはず。もう、ちょっとやのに・・・。
左方面に、青森方面に行く奥入瀬バイパスがあります。
再度、標高1011mの展望台に戻るか?青森方面に走るか?2つに1つ。
地図と携帯ナビとを見比べながら「どうしよう。」と、しばし思案。


「奥入瀬をじっくり見ることもできるし、青森方面に行くか?」
と、奥入瀬バイパスを走ることにしました。

十和田湖を外れ、青森方面に向かって走ります。
この道が、なかなか良い。ボクの大好きな下り坂。
道幅は広く、路面も良い。車も少なく、景色もグッド!
ただ、どんどん、どんどん、下って行きます。
あまり下り過ぎると、十和田湖まで、また、上り坂になっちゃうんですが・・・。



やっと、奥入瀬に出ました。(通行止めから約10kmありました。)
右方面に、再度、約10km奥入瀬沿いを進めば十和田湖です。


さすがは天下の奥入瀬。綺麗なことこの上ない。
道は奥入瀬沿いを、十和田湖に向けて上って行きます。
気が向けば遊歩道を、自転車を押して歩きました。
雪で埋まっている遊歩道も沢山ありますので、今の季節行かれる方はご注意を。

ふと見れば、とっても綺麗な小川が奥入瀬川に流れ込んでいます。
奥入瀬川だけではなく、周りの景色もすばらしい!!

ここは 「阿修羅の流れ」と呼ばれています。

銚子大滝です。
この滝の為に、下から魚が十和田湖に上がることができないそうです。


奥入瀬から十和田湖に出ます。
標識には、左:鹿角・休屋方面、右:黒石・弘前方面と書かれています。
ボクは、左に曲がって鹿角方面に行きます。
でも~、通行止めなので、右に曲がっても黒石・弘前方面には行けへんで~。

奥入瀬から、十和田湖畔を走ります。右手に見えますのが十和田湖でございま~す。

発荷峠を目指して走ります。自転車は快調にスッとぱして進んでくれます。

秋田県に入りました~。
十和田湖の4割は秋田県なのです。


ここは、十和田湖の中でも西湖と呼ばれています。
十和田湖に針のように突き出た中山半島のおかげで波が立たず静かな湖面です。
この、西湖沿いの道はとっても良い。
綺麗で、神秘的な十和田湖を、見ながら走ることができます。
うん。とっても良い。

十和田湖から、鹿角市に抜ける道です。ここが、めちゃくちゃきつい。
あれに見えるは、発荷峠展望台じゃありませんか?
発荷峠は標高600m。
既に十和田湖畔から、きつい坂道で標高差100m程走って来て見えたのがこれ。
「なんじゃ、あの急な道路の角度。」
「無理、無理。自転車で走るのは、絶対無理。」
押して歩きましたがな。 自転車押して峠越えです。


発荷峠から見た十和田湖。「ラストとわだ」です。
次に十和田湖に来ることができるかな~。
でも、自転車で来ることは、もうないな。 うん、きっと、ない。

鹿角市に入ります。
ここからは、下り坂になりま~す。
宿のある大湯温泉までは約20kmです。

基本は下り坂。道は広いし、路面も良い。
本来ならば楽勝の道。
けれども、十和田湖畔で、食べたい食堂が無かったのでお昼ご飯を食べていません。
(だって、美味しそうでも無いのに、高いんだもの。)
夕方近くなった今、お腹が空いて完全に体力切れです。
下りと言えども漕ぐのが辛い。大湯温泉はまだか~!


途中でミズバショウを見っけ。
「はるかな、おじぇ~。」
これは、確か2年前の今頃、北海道の大沼公園で歌った気がします。
でかい!!しかも、ツン、ツンできる距離まで近づけます。
(これも、大沼公園に行った時、言った気がする。まっ、良いか?)

大湯温泉郷に、17時到着です。
お腹が空いて、もうヘロヘロ。何か食べないと体が持ちません。
コンビニがあったので、ビールとスナック菓子を買いました。

本日のお宿の「元の湯旅館」には、17時20分に到着です。
旅館に着いて、すぐに温泉にでかけました。お腹ペコペコですが、汗で濡れた体を早くさっぱりしたい。
ここの温泉も、本物の天然温泉です。
温泉は自墳(ポンプを使わず噴き出している温泉)式。
加水、加温、循環ろ過をしていない源泉掛け流し。
お風呂に入ると、ドッカとお湯が流れ出ます。
ここも、源泉の出口にコップが置いてあり、飲めるようにしています。


お風呂から出て、さっそく、ビールとナック菓子を食べました。(夜ごはんまで、とても待てません。)
温泉の後のビールは、もう、しゃいこうです。
(もちろん、第3のビールですでれど・・・。)

夜ごはん。
ごちそうです。
さすがは、米どころ秋田県。お米が美味しい。少し甘い気がする。
お櫃のご飯、全部戴きました。(お櫃の、お代わりは、ダメですか?)
お鍋は、きりたんぽ。鹿角が発祥の地とか。
きりたんぽのお鍋を戴いたのは、(おそらく)初めて。
鶏やごぼうの味がしみ込んだ濃いめの出汁で、きりたんぽが、ええあんばいです。
「うめ。うめ。」
これで、1泊2食付き、6500円は安いでしょ?

でも、まあ、ちょっと、部屋がね・・・。
まあ、ちょっと、布団がね・・・。(下のシーツはあるけど・・・。)
でも、まあ、こんなもんでしょ。


本日の走行距離は、96kmです。

2012年5月1日

朝ごはんです。7時前に受付に降りて行くと、
「セルフなので、ご自由にご飯とお味噌汁をついで食べてください。」とのこと。
食事の用意をされた部屋は、他に誰もいません。
「ボク一番乗りです。」
朝からお腹ペコペコです。
真ん中上の赤い塊は、スジコ。
ほぐして、ご飯の上にかければいくら丼の出来上がり。
卵は、温泉卵。
お味噌汁もお代わり自由。(2杯頂きました。)
ご飯を、お代わり山盛り3杯食べましたが、もう1杯どうしようか?「ん~。」

炊飯ジャーの中
宿泊者は、ボクを入れて4人。
少なくとも4人分プラス アルファのご飯のはず。
この状態で、もう一杯、山盛りご飯をお代わりすると、たぶん、残りの3人分のご飯に不足がでます。
食べ物の恨みは怖いと言うし・・・。
お腹も膨れていたので、少しだけついで、紳士的に諦めることにしました。
(紳士が、ご飯山盛り3杯ちょい食べるか?という話は別にあります。)

本日は、走行距離が一番長い予定の為、8時前に旅館を出発しました。

本日の走行予定コースです。
今回の自転車旅行最長距離です。
かつ、高低差もあります。昨日の疲れがとれていません。むむ。厳しいサイクリングになりそうな予感。


大湯温泉から20分ほど自転車で走ると、大湯環状列石という遺跡に着きます。
縄文時代後期(約4000年前)の遺跡です。
青森市内には、三内丸山遺跡(去年の7月行きました~。)がありますし、秋田県鹿角市はこちらです。
その昔、東北は古代人がいっぱい居たのです。
現在も発掘中のようです。
朝8時15分くらいに着いた為、隣接の大湯ストーンサークル館は開いていませんでしたが、遺跡が間近で見ることができます。
鹿角市内を抜けて国道282号線を盛岡方面に向かいます。
桜が8分咲き。綺麗な田園風景の中を快調に飛ばします。


右に行けば田沢湖。途中に玉川温泉もあるすごい山道。
3年前に車で旅行をした際に走った事があります。
今回は、左に曲がって盛岡を目指します。


曲がってしばらくすると強力な上り坂。
本日は、日陰が恋しくなるほどの、良い天気。坂道では、汗が噴き出します。
持っていたお茶が無くなってしまいました。このペースで上り坂が続くと熱中症の危険もあります。
山道が続き、お店なんてありません。ピンチ!!


湯瀬温泉にあるお店。
しばらく走ると、町並みが見えてきました。湯瀬温泉街です。
そこで、「ここに、飲み物を売っているお店があるに違いない。」と探しだしたのがここ。
「この、2リットルのお茶いくらですか?」と聞くと、お店のおばあさんが、「350円です。」とのこと。
(え~!!スーパーでは150円~200円で売っているお茶が350円ですか?)
しかし、文句は言えません。売っているだけありがたいのです。
その分ゆっくり、ベンチで休憩させていただけましたし・・・。
鹿角市内の、「道の駅 かづの」で買った焼きもち。100円。
買ったお茶と一緒に頂きました。
大福餅とか、こういった中にあんこが入っているお餅、大好き!!

本日、1回目の峠、貝梨峠です。
標高は、約420mあります。
厳しいと言えば厳しい道ですが、昨日の驚異の2つの峠越えをしていますので、「比べりゃ、そりゃ、楽勝です。」
でも、今日は距離が長いので、無理は禁物。マイペースで走ります。

峠を越えて、しばらく下り坂が続くので楽勝で、距離が稼げます。
ただ、路面が悪く、突然、道路に大きな窪みあったりして・・・。
ガツンと、勢いよく入り込むと、ロードレーサーの細いタイヤでは、パンクします。
路面を、よーく見ながら走りました。
岩手県に入りました。
安比高原まであと33km。
盛岡市内までは約60km。安比高原までは、上り坂。
安比高原からは下りで楽勝のはず。「がんばれ~。」

国道282号線と並行してJRが走っています。
名前は、十和田八幡平四季彩ラインです。素敵な名前でしょ?

道は徐々に高度を上げて行きます。
ジワリ、ジワリと、足に負担がかかってきました。

安比高原が見えてきました。
向こうに見えるのが、安比高原です。
今、手元の高度計で480m。「く~、疲れた。」

道路も、いよいよ峠を越えます。
右に行けば安比高原。左に行けば安比高原駅です。
安比高原を抜けると、でかい山が見えてきました。 これは岩手山です。(標高2,038m)
道は下り坂で、ら~く、らく。
すばらしい森の中を走ります。

盛岡市に近づくに従って、岩手山が大きく見えてきます。

盛岡市の北側、滝沢村を走ります。
もうすぐ、盛岡市内です。

17時前に、本日宿泊予定の盛岡市内のホテル ジンに到着。(お値段朝食付きで3600円というお安さ。)
本日の走行距離は108kmです。
今日も、昼ご飯を抜いていたので、後半は、完全にへばってしまいました。
「だって、安比高原を抜ければ直ぐに盛岡に着くと思ったんだもの。」
(どうせ、食べるなら盛岡の美味しいものを食べたいじゃないですか。)

今回の携帯ナビは、先日買ったばかりの、パナソニック社製のゴリラを使用。
このゴリラくん。防水、画面が見やすい、衛星をキャッチする時間が早い等とっても良い。
一番良いのは自転車用取り付けセットがあること。見やすく、とっても楽に操作ができます。

盛岡は、とっても好きな街の一つ。お風呂に入ってさっぱりして、歩いて市内観光に出発です。

JR盛岡駅です。「よくおでんした。盛岡さ。」と青い看板に書いてあります。
「はい、来させていただきました。よろぴく。」
20年前に仕事で来て以来です。
新幹線が来たからでしょうか。駅の構内はビックリする程変わっています。

「ま~、綺麗なおねえさん。」って写真を撮ったわけではありません。
ここは、開運橋。駅前の北上川にかかる橋です。
天気が良ければここから岩手山が良く見えます。
そこは、ホレ、日頃の行いの悪いワタシですから、
雲に隠れてしまいました。
「あれ~。さっきまで見えていたのに。」
綺麗なお姉さんが、多く通るので、見とれているうちに・・・。

盛岡名物、盛岡冷麺です。(大盛り1100)盛岡駅前 盛桜閣で頂きました。
このお店は、焼肉も美味しいらいしい。
でも、焼き肉は何処でも食べることができます。盛岡でしか食べることができない冷麺にしました。
この、ゴムの様な麺の食感がたまりません。
上のスイカも今の季節なのに、とっても甘く美味しいスイカです。
辛さは選べるので、中辛を選びました。(ボクにはちょうど良い感じです。)

「ん~。お腹いっぱい。しんどいくらい。大盛りにしない方良かったな~。」
(盛岡駅で、立ち食いそばを食べているのを忘れていました。)

2012年5月2日(水曜日)

朝8時から、ホテルに、荷物を置いたままにして盛岡市内を観光です。
まず、向かったのは、裁判所の敷地内にある石割れ桜。
少し、桜は散ってしまっていますが、どう、この桜の根性。
狭い隙間にしっかりと、根をおろしています。国の天然記念物です。
初めてこの桜を見た時は、信じられませんでした。
「どうして、こんな隙間に、こんな立派な桜が咲くわけ。」桜の生命力に脱帽です。
裁判所の中ですが、観光客向けに、扉が開いていていつでも入ることが出来ます。


盛岡城跡にやってきました。しだれ桜が満開で、とっても綺麗です。
地元の人が散歩しています。地元の人の憩いの場です。


10時前にホテルに戻り、荷物をまとめて、チェック・アウト。

本日の走行予定コースです。
花巻経由、北上まで走ります。

昨日までと違い、走行距離も少なめにしていますので、ゆっくり観光ができます。

盛岡市内から、花巻市内に向かって走ります。
道は広くて、アップダウンも無い。とっても走りやすい道です。


目指したのは、宮沢賢治童話村。花巻市街とは少し離れた所にあります。
盛岡市内から約40kmです。
宮沢賢治童話村に到着です。
この奥から銀河トレインで出発です。
銀河トレインに乗って、賢治の学校に行きます。とっても、ゆっくり走ります。

賢治の学校です。


入って一つ目の部屋です。
広くて大きい部屋。椅子は、本物サイズで座る事ができます。
不思議な空間です。
その後、銀河の部屋や、大きなぬいぐるみの蟻さん、カマキリさんのいるいろいろ不思議な部屋があり、宮沢賢治の童話の世界を体験できます。

賢治の学校から、宮沢賢治記念館まで少し離れて建っており、しかも少々急な坂を上って行かなければなりません。
でもラッキーなことに、ゴールデンウィーク中は、無料のシャトルバスが10分から15分間隔で走っているので、楽ちんで行けます。

宮沢賢治記念館に到着です。
館内は、撮影禁止。
雨ニモマケズ。風ニモマケズ。
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫なカラダヲモチ
慾ハナク
(中略)
サワイウモノニ
ワタシハナリタイ
と書き込んだ手帳とかが展示されています。
雨にも、風にも負け、自分の欲には歯が立たないボクは、背筋を伸ばし起立姿勢で見学させていただきました
肩がこるので、さっさと引き上げて、帰ることに・・・。
でも、でも、帰りのバスがちょうど出発したところ。
「オー。ノー」。 あと15分待たなければなりません。
「えーい。下り坂ならば歩いて下ってやる。」と重いリュックを担いだまま下っていったのでありました。


花巻から、本日の宿の北上市までは、自転車で約1時間。
少し早かったのですが、16時半に北上駅前のホテル、コンフォート北上(朝食付きで1泊4,500円)に到着です。
大した距離を走ってもないのに、今日は疲れた。
(宮沢賢治のお言葉が耳に痛かったかな?)
明日の天気予報は雨。それも、かなり降るらしい。
早く寝て、体力回復しなければ・・・。 夜8時には「おやすみなさ~い。」です。

本日の走行距離58kmでした。

2012年5月3日(木曜日)

天気予報通り、朝からから雨が降っています。でも、まだ小雨。
昼から本降り、夕方から明日の朝にかけて、大雨になるそうです。
関東地方の昨日の雨をテレビで見ながら完全に、ビビっとります。
あの雨が、本日は東北にくるそうです。大雨の中を、自転車で走りたくない。

本日の走行予定コースです。
幸い、最短の走行距離です。

天気予報に反して、朝から結構な本降りの雨です。
週間天気予報では、ゴールデンウィークの東北は晴れと曇りだったので、薄手の合羽(かっぱ)しか持って来ていません。
短時間の雨には耐えることができますが、長時間になると雨がにじみ出して体が濡れ、体力がどんどん奪われます。
「今日の観光は、キャンセル。早く、宿に入ろう。」と決め、一路、本日のお宿を目指します。

雨に降られながら、午前の11時半に、本日宿泊予定の「国民宿舎サンホテル衣川」到着です。
さすがに、早すぎるやろ~。とは思っていましたが、ダメ元でホテルのお姉さんに聞いてみました。
「あの~。チェックインって、何時からできますか?」と超低姿勢でボク。
「3時半からです。」と国民宿舎のお姉さん。 あっさり撃沈。
荷物を預けて、再度、合羽を着こみ出ようとしましたが、外はザーザー降りの雨になっています。
本降りの雨で、外に出る気も、シュル・シュル・シュルと、失せてしまいました。


ロビーで、3時半まで待つ気マンマンで、ホテルで買ったアイスクリームを食べながら、NHKの「梅ちゃん先生」を見ていると
「お部屋のご用意ができましたので。」とチェックインの処理をしてくれました。
2時間半も前に、チェックインさせてもらいました。ありがとう、ございま~す。

部屋がすごい。「4階の特Aです。」と鍵をもらって入ったのがこの部屋。
リビング・ルームです。
ベッド・ルームにも、テレビがあります。(向こうの部屋がリビング・ルームです。)
1泊2日朝・夕食つき8,295円で、この部屋ですか?
何かの間違いなのか?はたまた、早く用意が出来ていたのがこの部屋だけだったのか?
よくわかりませんが、声を大ににてワタシは言いたい。
「ラッキー!!」

お風呂は、すぐに入ることができました。


雨に打たれると疲れるんでね、部屋もすばらしいし、お風呂から出てすぐにベットで寝ちゃいました。
ぐっすりです。


夜ごはんです。
火のかかっているお鍋はキャベツの上に豚肉を乗せたもの。ポン酢醤油で戴きます。
「海の幸、山の幸。」といった料理です。美味しい料理です。
バイキング形式で、おでん(大根とこんにゃく)が、食べ放題。
お味噌をかけて戴きます。
今日は、これだけでもうお腹いっぱいです。
(と言っても、ご飯2杯、おでんも2杯戴きましたけれど・・・。)
あまり走らずに寝てましたのでね。


昼寝をしても、夜も21時からおやすみです。 ぐっすり寝ることができるのも、自転車旅行の良いところ。

本日の走行距離わずか44kmでした。

2012年5月4日(土曜日)

昨日から、ずっと雨が降っています。
10時のチェックアウト時間ぎりぎりまで、粘って宿におりました。
凄い雨で、走る気がしません。
10時になり、少し雨が弱まったので、走りだすことに。

本日の走行予定コースです。
鳴子温泉を目指します。

宿から10分程走ると中尊寺です。凄い人です。
駐車場はいっぱいになって、入ろうとする車で詰まっています。
中尊寺に上る道は、傘の行列。
ワタクシは、あっさり、中尊寺の観光をギブアップ。鳴子温泉をめざすことにしました。
だって、雨だもの。あんなに沢山の人の中、合羽を着てずぶ濡れで歩きたくな~い。

国道4号線を、大崎、栗原方面に向かいます。雨は小雨になってくれました。
車の渋滞は、中尊寺に向かう車です。中尊寺の駐車場が満車になっていましたから、到着までこりゃ、大変だ~。

栗原市内の道。冠水しています。
昨日からの大雨で、ここに来るまでの川は増水していました。
栗原市内の裏道を走ってしると、通行止めになっています。
これでは、走れません。車は引き返していました。
えっ?ボク?
ボクは、横に歩行者用の土手道があるので楽々クリアー。
じゃり道ですけどね。 自転車は便利なの。


栗原市内からは、徐々に高度を上げて行きます。
携帯ナビを信じて走っていると、とんでもない山道を走らされてしまった。
山菜取りの人が来るほどの山の中。携帯ナビを全面的に信用すると、こうなっちゃいます。

標高520mの上り坂を走り切ると、そこは高原で町営牧場がありました。
携帯ナビの表示です。
最短距離を探しているのは、よ~く分かる。
でもね、ゴリラくん。高度っつうものがあってね、まわり道でも平坦な道の方が、早く楽に着けることもあるのよ。
標高520mのしんどさが、わかる?
(ゴリラくんは、まったく理解できいまま、現在に至っております。)

今日のお宿は、鳴子温泉郷にある高東旅館に15時30分に到着。(1泊2日2食付きで6500円)
ここは、湯治客用の宿なので、設備は最低限。
(だからお安い。長期間滞在者向けに自炊施設もあります。)

高東旅館の温泉。源泉掛け流し。温度は少々高め。見てこの色。エメラルド・グリーンです。
良い感じです。さすが湯治客でにぎわう本当の温泉。
心も体も和らぎます。とっても気持ち良い温泉です。


家族風呂です。
なかなか、空かなかったですが、やっと入れました。
でも、ちょっと狭いな。ボクは上の写真の大きいお風呂の方がお気に入りです。

2012年5月5日(土曜日)

朝5時に目が覚めたので直ぐに温泉に入って、お目覚め温泉。
朝食が、7時半と遅かったので、もう一度温泉でぼ~っとつかりました。
宿を出る前にも、もう一度温泉にはいったので、昨日と合わせて6回温泉に入りました。
湯治に来て入る人に負けていません。


本日は、松島を経由して仙台市内を目指します。

鳴子温泉から、国道47号線を仙台方面を目指します。


11時過ぎに松島に到着。
松島では、車は渋滞。歩道には人であふれています。
自転車で走るのにも、車と、人の迷惑になりそうです。
やっとたどり着いた五大堂
周りは人でいっぱい。
人が空くのをまって撮った写真でこれです。

五大堂を振り返って、日本三景の一つ、松島の風景です。
「『松島や ああ松島や 松島や』と、あまりの絶景に、松尾芭蕉も他に言葉が浮かばなかった。」小学校の時に先生が授業で、こう教えてくれました。
近年、「実はこの句は、松尾芭蕉の句ではなく、江戸後期の狂歌師の句。」と、されているそうです。
まっ、ボクにはどっちでも良いですでれど・・・。
初めてこの風景を見た時に、息をの飲むくらい感激しました。
日本人に生まれて良かったとも思いました。
今見ても、感動です。


お昼ごはん。
仙台名物牛タンで有名な、「利休 松島店」で牛タン定食(とろろを追加したので1300円)。
すごい人で、約20分待ちです。
タン塩のイメージで待っていると、この通り厚みのあるお肉です。
こりこりした食感。味は肉汁たっぷりで美味しい。
ふ~。満足です。今日は、ちゃんと昼ご飯を食べることができました。夕方まで元気モリモリで走れそうです。

松島から、仙台に向かう途中に、塩竈市を通ります。 塩竈市内のイオンモールに貼ってあったシールです。
会社の東北支店の女性の家が、この塩竈。
震災後、電話で様子を聞いた際に、「実家は、津波の被害は、免れたが潮がまだ引かなくて魚が泳いでいる。」
とのことでした。 塩竈も、震災の被害が大きかったのです。

塩竈市内の港近くで、復興市場を見っけ。
”人が多いと行きたくなる。人が並んでいると、とっても気になる。” 性格の私は、覗きに行かないわけがない。
広い駐車場はいっぱい。でも、自転車だから、スイスイです。駐車場の整備のおじさんに、「好きなところに、置いといて。」と言われました。
「は~い。」

中に入って行くと、こんな感じ。
復興市場の中は、すごい人です。とっても賑わっています。
がんばっペ!!塩釜。

駐車場の裏側は、まだ震災の爪跡が生々しく残ります。
でも、明るく元気に前を向いて生きている人を沢山見て少し安心。
でも、みんなで、がんばっペ!!塩釜。

3時半。杜の都 仙台市に到着です。
パナソニックの携帯ナビがこのあたりで、バッテリーな無くなり、プチッと切れてしまいました。
「もう少しなのに。」次の頼りの、ガーミン社の携帯ナビのスイッチを入れて案内を頼みましたが、10分経っても20分経っても衛星をキャッチできません。
仕方なく、いい加減な記憶を頼りに、本日宿泊予定の、コンフォートホテル仙台西口を探したのでした。

苦労してホテルにチェックインの後、荷物を置いて直ぐに出かけました。
目指すは、仙台城(青葉城)。「行ってきま~す。」

仙台城(青葉城)の入り口に到着。
しか~し、お城に続く道は車の進入禁止です。
「ボクは全然構いませんけれど・・・。」
自転車を押してお城まで歩くことにしました。
普通は、車がすっ飛ばして走る道も、歩行者天国になっています。


青葉城に到着です。自転車押して歩くのも結構きつかった。汗が出ましたもの。
青葉城の上には、伊達政宗さんが、おられます。
青葉城から仙台市内を一望でます。
伊達政宗も、きっとここから城下町を見ていたんでしょうね~。
「これ、み~んな、ボクのもの。」 
なんて。


青葉城から帰って、自転車を置いて、駅前の商店街を散歩することにしました。
人が多くて、自転車でウロウロすると、他人の邪魔。

                          

まず向かったのは、ずんだの生たい焼き屋さん。
お店のまわりで、いっぱいの人が、たい焼きを食べています。
お店にも人が並んでいます。
「なんだ、なんだ。美味しいのか?」と気になり、買うことに。


あんこのたい焼きより美味しいかも・・・。ボク、ずんだ、大好きです。

商店街の中の阿部蒲鉾のお店の右端で長蛇の列。 「なんだ?なんだ?」と覗いてみると。

ひょうたん揚げ。1本150円です。
「ケチャップにしますか?中辛にしますか?」と、かわいいお店のお姉さんが聞いてくれます。
「え~っと。中辛で。」と、少し照れながらお願いしたのがこれ。
中は、こんな感じ。
アメリカンドッグのかまぼこ版です。
かまぼこの方が、ウインナーより美味しいんではなかろうか?
ヘルシーな感じ。(油で揚げているのでカロリーは高いでしょうけれど・・・。)



夜ごはんは、これだけ。ダイエイの地下で買ってきました。
ホタテの串焼き1本150円です。2本でお腹いっぱいになるくらい大きいホタテです。
柏餅2個で買わなくても良かったんですが、200円が、半額になったので思わず買っちゃたよのね~。
(お腹一杯で食べられなかったので、次の日、仙台空港で食べました。もっちりで、美味しかったです。)                                                                                     

2012年5月6日(日曜日)                                                                         

本日で、今回の自転車旅行も終了です。一路、仙台空港を目指します。
朝7時。ホテルを出発しました。
さすがの仙台市内も人影まばら。 快調にすっ飛ばして仙台空港を目指します。本日10時発の飛行機の為に時間に余裕がありません。


仙台空港が見えてきました
仙台空港も震災の被害にあった所。
津波に、軽飛行機が押し流されていく映像をみました。
空港の周りは、がれきの山があったり、建物だけが残ったお店があったり・・・。
ちょっと、ショック。

仙台空港8時20分到着です。
総走行距離は、537kmでした。

東北には、関西には無い魅力がいっぱい。
あい・らぶ・東北!!

また、来ま~す。

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